ニュースリリース

2012年10月3日 [その他]

2012年度グッドデザイン賞

ヤマハ4製品がグッドデザイン賞を受賞

ギターアンプ『THR10/THR5』、ハイブリッドピアノ『NU1』
デジタルミキシングコンソール『CLシリーズ』、調音パネル『ACP-2』

- サイレントギター『SLG-100N』はロングライフ・デザイン賞を受賞 -

PDFダウンロード(633Kb)

 ヤマハ株式会社(本社:静岡県浜松市中区中沢町10-1、社長:梅村 充)は、公益財団法人日本デザイン振興会(東京都港区赤坂9-7-1、会長:永井 一正)が主催する2012年度グッドデザイン賞において、ギターアンプ『THR10/THR5』、ハイブリッドピアノ『NU1』、デジタルミキシングコンソール『CLシリーズ』、調音パネル『ACP-2』がグッドデザイン賞を受賞いたしました。なかでも、調音パネル『ACP-2』は11月25日(日)に発表される本年のグッドデザイン特別賞(金賞、大賞など)の候補である「グッドデザイン・ベスト100」にも選出されています。

 また、楽器本来の演奏性と使用環境を配慮した静粛性を同時に実現したサイレントギター™シリーズは、2001年12月の『SLG-100N』発売以来、10年の長きにわたりギタリストの支持を得てきました。今回は、その功績により「ロングライフ・デザイン賞」を受賞いたしました。

 グッドデザイン賞(Gマーク)は、1957年(昭和32年)に通商産業省(現経済産業省)によって創設された「グッドデザイン商品選定制度」を継承する総合的なデザイン評価・推奨制度です。

 当社は、1957年(昭和32年)から合計247点の製品が、グッドデザイン賞を受賞しています。今回受賞した製品4点は、それぞれ異なるデザインポイントを持っていますが、その根底に共通してある「長く愛用されるもの」「価値が徐々に高まっていくもの」「簡潔なデザインを基本とする」「厳選された素材と仕上げの美しさのバランス」というヤマハデザインの4つの基本的な考え方が、具現化・具体化されたものです。

今後のグッドデザイン賞関連催事スケジュール

  • グッドデザイン賞受賞発表展(GOOD DESIGN EXHIBITION 2012)
    2012年11月23日(金・祝)~11月25日(日)
    10:00 – 19:00 入場は18:30まで/最終日のみ16:00終了
    東京ビッグサイト 東4ホール
  • グッドデザイン特別賞発表(大賞、金賞等々の特別賞が発表されます)
    2012年11月25日(日) 13:00 – 15:00
    東京ビッグサイト 東4ホール

2012年度グッドデザイン賞受賞ヤマハ製品と審査員の評価

1. ギターアンプ『THR10/THR5』 (2011年11月発売)

製品の概要

商品コンセプトの「サードアンプ」。既存の「ステージアンプ」でもなく、「小型アンプ」でもない、家の中や楽屋などさまざまな場所で使える第3のギターアンプです。ギタリストの欲求を徹底的にユーザー目線で突き詰め、家庭用に最適化したデザインと機能を兼ね備えています。

デザイナーのコメント

ギタリストが使う道具としてのありかたを、使いやすさという物理的な側面と、弾きたくなる、欲しくなるという高揚感が得られる感覚的な側面から考えました。また金属の筐体は使い込んでいくことで自分のものであることが刻まれていきます。そうした音楽のある生活を魅せる道具としてまとめました。

デザインのポイント

最新のギターアンプモデリングとオーディオテクノロジーを合わせて生まれたアンプですが、電源スイッチには「レバー」、音の操作には「つまみ」、電源を入れると赤く灯ったように見える「真空管を模したライティング」で五感を刺激することにより、デジタルな道具としてではなく人が使う道具として感性に訴え、直感的に操作することができます。

審査員の評価

メインアンプでもない、小型アンプでもない、第3のアンプである。ギター好きのマニア目線から生まれた。アンプは決して増幅器ではない。音楽好きの今いる空間を構成する、家具の一部である。連続するつまみ、前部ルーバーの矢羽根模様、真空管風点灯機能、造形意匠は60年代のマシンさながら、ギターを奏でるという「味」を創出している。ヒットの要因はマーケティングだろうが、モノとしての精度感は、軽快ながら意匠の巧みさにある。

2. ハイブリッドピアノ『NU1』 (2012年9月発売)

製品の概要

本格的なピアノ演奏を楽しみたいピアニストや多様化する生活環境に応え、アコースティックピアノの演奏性と電子技術による利便性を併せ持つピアノです。鍵盤アクションの伝統的なメカニズムはそのままに、最新の電子技術を融合することで、コンパクト性、調律不要の利便性、そして黒鏡面仕上げで長く使用していただけるインテリア性を併せ持ちます。

デザイナーのコメント

従来のピアノと比較して、コンパクトさ、軽さ、調律不要などのアドバンテージを持ちながら、木製鍵盤が醸し出すピアノとしての存在感や、艶やかな黒鏡面による仕上げの美しさとその佇まいにより、「アコースティック楽器らしい豊かさ」を演奏していて感じられるデザインを実現し、多くの方々に気軽にピアノの魅力を楽しんでいただけます。

デザインのポイント

アコースティックピアノの演奏性を再現するために鍵盤、アクション機構をそのまま搭載、スピーカーの配置を工夫しピアノならではの音を再現しました。それらをまとめた外観はピアノらしさを表現する形状にし、鍵盤両脇の腕木周りに優しい曲面を設け、コンパクトなまとまりを持たせることでどのようなインテリアにも合うように配慮しました。

審査員の評価

何というサイドビューだろう。ここまでスリムなプロポーションがもたらす、静かな革新性を評価すべきだろう。これといって主張するものがあるわけではない。積み上げられ、研ぎすまされた機能の裏打ちがあるからひたすらな安心感がある。意匠造形に破綻するところもなければ、質感も充分に納得できる。より多くの人に、すべてのライフスタイルに・・・、以上でも以下でもない、グッドデザインである。

3. デジタルミキシングコンソール『CLシリーズ』 (2012年4月発売)

製品の概要

音質・操作性・機能、そして信頼性のすべてにおいて大きく進化した次世代のライブコンサート用デジタルミキサーです。アーティストやサウンドエンジニアの要求に応える高い原音再生能力と多彩な音作りの機能を両立し、また現場のさまざまな状況に素早く対応できる優れた操作性も備えています。ミキシングコンソールのあるべき姿を、現在の視点とテクノロジーで具現化しました。

デザイナーのコメント

生の音楽を共通の価値観を持つ大勢の人達と共有するコンサートで、本器はその特別な場の裏方で全ての音を適切なバランスに仕込み、現場でコントロールするための特殊な道具です。そのような機器のデザインが使い手を通して素晴らしい音楽や、人々の幸せ、平和な社会に少しでも貢献できればと思います。

デザインのポイント

デジタルミキサーでありながら、アナログミキサーと変わらない直感的な操作を可能にする当社独自のCentralogic™のレイアウトを中心に、本体パネル曲げ加工によって表示や操作ノブを奥から手前へ滑らかに連続させ、またフェーダーノブや個々のパーツも操作に最適化した独自のフォルムとし、快適な操作環境を実現しました。

審査員の評価

本製品はライブコンサート用デジタルミキサーである。繰り返される移動と設置に耐える堅牢なボディと、誤操作が許されないコンサート現場のために、理解しやすくスピーディな操作を可能にするユーザーインターフェイスを備えている。質実剛健なプロ用機器としての風貌に加え、身体が触れる部分には快適な温度を保つことができる天然木を使用したり、繊細なコントロールが必要なフェーダーノブには独特の3次元形状を与えるなどサウンドエンジニアに対する心配りがすばらしい。また無償のiPadアプリをダウンロードすれば、iPadをリモコンとして会場の様々な場所でサウンドチェックや調整ができるなど、現場を知り尽くした同社ならではの独創的な提案がなされている。

4. 調音パネル『ACP-2』 (2012年4月発売)

製品の概要

調音パネルは、楽器周辺やスピーカー背後や壁などに設置するだけで、楽器演奏では本来の音色を引き出し、オーディオでは音源が持つ情報を最大限に引き出すなど、良い音を楽しむ「音環境」をより手軽に構築できます。当社が長年培った音響技術により、電源を必要とせず、共鳴管と反射面の基本構成で実現しました。

デザイナーのコメント

調音パネルは裏方的な存在ですが、機能とデザインが一体になった、心地良い空間を伝えることができる製品です。 音楽の表現は、第三者に感動を与えることで、聴く人も演奏者との一体感ある音場を心地良く感じられます。良い響きを実現することにより、人と人、あるいは人とモノとのよりよいインタラクションのループが生まれ、よりよいコミュニケーションに繋がります。このような良い音や良い響きを提供していきたいと考えます。

デザインのポイント

「厚さ3cmのパネル」と「調音のための音響管開口部」とでシンプルな構造に仕上げ、また、生活空間の中で「調音パネルとしての機能性の主張」と「インテリアとの協調性」の両立を目指しました。音の解析により配置された開口部をアイコニックに表現し、ブランドロゴの表記を中央に配置することと併せて調音パネルデザインの特長としました。

審査員の評価

室内空間の環境要素の中で、音は重要な部分を占めるにも関わらず、その制御に専門的な知識とノウハウが必要とされることから、居室などの小空間での「音環境」改善は難しいものだとの認識があった。しかしこの調音パネルは、専門家の助けを得ることなく、小空間でも幅広い周波数帯域(80~4,000Hz)で心地よい「音環境」が得られるという革新的な製品である。この製品は、開口部を有する縦長の管を横に連結した構造になっている。開口部を境に長さの違う共鳴管が向き合うかたちになっており、共鳴管現象を利用し吸音を図ると共に、開口部での音拡散を積極的に行い、残響のバランスを整えるという特徴がある。この様な音響工学的特性を視覚的に調和させ、室内空間に適したデザインにまとめ上げた点も高く評価された。音楽のレッスン室やオーディオルームなどでの使用はもちろん、会議室やリビングなどにおける「音環境」改善にも弾みが付くことを願いたい。

2012年度グッドデザイン賞受賞製品

2012年度グッドデザイン賞受賞製品

2012年度ロングライフ・デザイン賞受賞製品 サイレントギター『SLG-100Nシリーズ』

2012年度ロングライフ・デザイン賞受賞製品
サイレントギター『SLG-100Nシリーズ』

*文中の商品名、社名等は当社や各社の商標または登録商標です。

この件に関するお問い合わせ先

■報道関係の方のお問い合わせ先

ヤマハ株式会社
広報部 広報グループ
〒108-8568 東京都港区高輪2-17-11
TEL:03-5488-6601
FAX:03-5488-5060

※このニュースリリースに掲載されている製品情報や問い合わせ先などは、発表日現在の情報です。
発表日以降に変更される場合もありますので、あらかじめご了承ください。

関連リンク

ホーム > 製品情報 > 楽器 > ギター・ベース > アンプ

ホーム > 製品情報 > ミキサー > CL Series

ホーム > 製品情報 > 楽器 > ピアノ・鍵盤楽器 > ハイブリッドピアノ > NU1

ホーム > 製品情報 > 防音室 (アビテックス)・調音パネル > 調音パネル

ホーム > 製品情報 > 楽器 > ギター・ベース > サイレントギター™

Get Adobe Reader

PDFファイルをご覧いただくには、Adobe社の Adobe Reader®が必要になります。
最新の Adobe Readerは Adobe社のサイトより無料でダウンロード可能です。

Adobe® Reader™

ページトップへ戻る