2015年08月24日 [技術・サービス]
【世界の空港で初】日本の空の玄関口で「音のユニバーサルデザイン化」を目指します
成田国際空港・関西国際空港×ヤマハ Sound UD化プロジェクト
「おもてなしガイド」を活用した実証実験の実施について
- ネット接続なしで空港内のアナウンスをスマホに多言語表示 -
ヤマハ株式会社(本社:静岡県浜松市、代表取締役社長:中田卓也、以下、ヤマハ)は、成田国際空港株式会社(所在地:千葉県成田市、代表取締役社長:夏目誠)と新関西国際空港株式会社(所在地:大阪府泉佐野市、代表取締役CEO:安藤圭一)と協働して、ヤマハが開発した「おもてなしガイド」を活用した「音のユニバーサルデザイン化」に関する実証実験を「成田国際空港×ヤマハSound UD化プロジェクト」、「関西国際空港×ヤマハSound UD化プロジェクト」としてそれぞれ2015年9月1日(火)から当面12月15日(火)までの約3ヶ月間にわたり実施します。
近年、わが国では訪日外国人数が増加しており、2年連続で過去最高[注1]を更新しています。成田国際空港では、国際線の外国人旅客人数が、東南アジアの訪日ビザ緩和や円安の効果に加え、中華圏からの旅行客の増加によって、2014年度に初めて1,000万人を突破し過去最高となりました。また、航空機発着回数も国内線、国外線をあわせ22万8220回を突破し、開港以来最高となりました。
[注1]: 日本政府観光局 「訪日外客数の動向」(http://www.jnto.go.jp/jpn/reference/tourism_data/visitor_trends/)より
一方、関西国際空港では、アジアを中心にLCC・FSC両方で増便が相次ぎ、2014年度の外国人旅客数は過去最高の699万人となり、年度として初めて日本人旅客数を上回るなど、外国人の利用者が急増しています。また、航空機発着回数も過去最高の14万5千回となりました。
こうした動向を受け、各空港は、当社の「おもてなしガイド」を導入することで、日本語のわからない外国人のみならず、音声を聴き取りづらい高齢者、聴覚障がい者のお客さまにもやさしい空港内アナウンスの実現に向けた実証実験を行います。実証実験の期間中、各空港の利用者は、空港内で対象となるアナウンスが流れている時に「おもてなしガイド」アプリを利用することで、インターネットなどに接続することなく、アナウンスの内容をお手元のスマートフォンで日本語を含む各対応言語の文字でリアルタイムに確認することができるようになります。実証実験の期間中は、対象となるアナウンスと空港内での放送エリアの拡大を図っていきます。
また、実験期間中には、航空会社の協力を得て、自動放送だけではなく、係員が肉声で実施しているアナウンスの内容を多言語化された文字情報として提供する実験も予定しています。
なお、空港の放送設備を利用した実証実験は今回が世界初となります。
ヤマハ株式会社、成田国際空港、関西国際空港は、今回の実証実験を通して、空港の更なる利便性とサービスの向上と、「おもてなしガイド」の更なる機能追加や利便性向上を図り、日本の玄関口である空港より「音のユニバーサルデザイン化」を推進し、すべての人にやさしい社会づくりに貢献していきます。
【成田国際空港第2旅客ターミナル】
写真提供:成田国際空港株式会社
【関西国際空港第1ターミナルビル】
写真提供:新関西国際空港株式会社
「成田国際空港×ヤマハ Sound UD化プロジェクト」概要
期間: | 2015年9月1日(火)~2015年12月15日(火) |
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対象エリア: | 第2旅客ターミナル本館3階 保安検査場(国際線) |
対象アナウンス: | 検査場内のインフォメーション |
対象言語: | 日本語・英語・中国語(簡体字・繁体字)・韓国語・タイ語 フランス語・スペイン語・インドネシア語 |
「関西国際空港×ヤマハ Sound UD化プロジェクト」概要
期間: | 2015年9月1日(火)~2015年12月15日(火) |
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対象エリア: | 第1ターミナルビル (対象アナウンスによりエリアは異なる) |
対象アナウンス: | 館内でのお客様への定時案内放送 (置き引き注意、館内全面禁煙、等) |
対象言語: | 日本語・英語・中国語(簡体字・繁体字)・韓国語・タイ語 フランス語・スペイン語・インドネシア語 |
「おもてなしガイド」アプリ概要
アプリ名称: | 「おもてなしガイド」 |
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アプリ内容: | 流れているアナウンスの翻訳情報・文字情報を、お手持ちのスマートフォンからリアルタイムで確認できるアプリケーション |
対応環境: | iOS 7.0以降対応 *App Storeから無償ダウンロード可能 *Android版は現在開発中 |
利用料金: | 無料 *通信料はお客様の負担となります |
おもてなしガイドとは
「おもてなしガイド」は、多数の出願中特許を採用した「音のユニバーサルデザイン化」を支援するシステムです。本システムを導入すると、日本語のアナウンスを流すだけで、自動的に外国語のアナウンスを付与したり、多言語化された文字情報をインターネット環境のないユーザーのスマートフォンにも提供できるようになります。本システムは既存のスピーカーやアナウンス設備などを活かしたままの導入も可能です。自動放送はもちろん、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)との共同研究により、肉声アナウンスへの対応も強化しています。
ユーザーは、「おもてなしガイド」アプリがひとつあれば、さまざまな導入施設や交通機関のどこへ行っても、音のユニバーサルデザインのサービスを受けることが可能になります。翻訳情報が必要のない方には、普通の音声としてしか聞こえないため、利便性も低下しません。現在、様々な企業、自治体と連携をし、実証実験「Sound UD化プロジェクト」を実施しております。
「おもてなしガイド」ウェブサイト:http://omotenashiguide.jp/
※「おもてなしガイド」「おもてなしアプリ」「音のユニバーサルデザイン」はヤマハ株式会社の登録商標です。
※そのほかの文中の商品名、社名などは当社や各社の商標または登録商標です。
この件に関するお問い合わせ先
■報道関係の方のお問い合わせ先
- ヤマハ株式会社
- 広報部 広報グループ 新川(あらかわ)
〒108-8568 東京都港区高輪2-17-11
TEL:03-5488-6601
FAX:03-5488-5060
■企業の方、一般の方のお問い合わせ先
- ヤマハ株式会社
- 事業開発部 ニューバリュー推進室 担当:瀬戸、波場、石田、森口
〒108-8568 東京都港区高輪2-17-11
TEL:03-5488-5070
FAX:03-5488-6485
※このニュースリリースに掲載されている製品情報や問い合わせ先などは、発表日現在の情報です。
発表日以降に変更される場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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