2015年12月15日 [ネットワーク・情報機器]
エンタープライズ用無線LAN構築に必要な機能・性能を厳選
普及価格帯のIEEE 802.11ac*準拠無線LANアクセスポイントを新発売
ヤマハ 無線LANアクセスポイント 『WLX202』
- 2016年4月発売開始 -
ヤマハ PoEインジェクター 『YPS-PoE-AT』
- 2016年4月発売開始 -
ヤマハ 電源アダプター 『YPS-12HT』
- 2016年4月発売開始 -
ヤマハ株式会社は、IEEE802.11ac準拠の無線LANアクセスポイント『WLX202』(以下、『WLX202』)、および、IEEE 802.3at/af準拠のPoEインジェクター『YPS-PoE-AT』(以下、『YPS-PoE-AT』)、WLX202専用の電源アダプター『YPS-12HT』(以下、『YPS-12HT』)を発売いたします。
- *5GHz帯で高速なデータ通信を可能とする新しい無線LAN規格。
価格と発売時期
本体
品名 | 品番 | 本体価格 | 発売時期 |
---|---|---|---|
無線LANアクセスポイント | WLX202 | 39,800円(税抜) | 2016年4月 |
- ◎販売計画:WLXシリーズ(合計) 25,000台/年
関連オプション
品名 | 品番 | 本体価格 | 発売時期 |
---|---|---|---|
PoEインジェクター | YPS-PoE-AT | 15,800円(税抜) | 2016年4月 |
電源アダプター | YPS-12HT | 5,000円(税抜) | 2016年4月 |
スマートL2スイッチ (PoE給電対応モデル) |
SWX2200-8PoE | オープン価格 | 発売中 |
ギガアクセスVPNルーター | RTX1210 | 125,000円(税抜) | 発売中 |
製品の概要
ヤマハ株式会社は、1995年にルーター市場に参入して以来、中小規模ネットワーク・SOHOを中心とした多くの企業に導入していただいております。また、2011年2月にスイッチ市場に参入、2013年3月に無線LANアクセスポイント市場に参入、2015年3月末にネットワーク機器累計出荷台数280万台を達成しております。
2013年3月に発売した無線LANアクセスポイント「WLX302」(以下、「WLX302」)は、無線LANにおける「見えない電波」、「不安定な接続性」、「トラブルシューティング」などの顧客課題の解決を図り、大変ご好評をいただいております。
今回発売する『WLX202』は、5GHz帯で高速なデータ通信を可能とする無線LANの新しい規格であるIEEE 802.11acに準拠し、中規模オフィスや商業施設などのエンタープライズ用での利用を想定した普及価格帯の無線LANアクセスポイントです。『YPS-PoE-AT』は、IEEE 802.3at/afに準拠したPoEインジェクターです。「WLX302」『WLX202』などIEEE 802.3at/afに準拠したPoE受電機器へ給電を行います。『YPS-12HT』は、『WLX202』専用電源アダプターです。
主な特長
1. エンタープライズ利用に求められる機能・性能
『WLX202』は、「WLX302」の開発や販売の経験を踏まえ、エンタープライズ向けに必須の無線LAN機能を搭載しました。
〈WLX302を超える特長〉
○IEEE 802.11ac準拠、同規格に対応した無線LAN端末と高速なデータ通信(最大伝送速度866Mbps)が可能です。
○動作環境条件温度が最大50℃に拡大しました。
〈WLX302を継承する特長〉
○多数台接続時の安定運用
様々な無線LAN端末が、多数接続されるケースが多いエンタープライズ環境で、安定した運用が可能です。また、5GHz帯と2.4GHz帯を同時に使用することができます。
接続端末台数は、2.4GHz帯、5GHz帯それぞれ30台以下、合計60台以下を推奨します。
○認証方式や暗号化方式
認証方式 | オープン、PSK、WPA/WPA2パーソナル、WPA/WPA2エンタープライズ |
---|---|
暗号化方式 | CCMP(AES)、TKIP、WEP(64bit/128bit) |
○RADIUSサーバー対応
簡易型のRADIUSサーバーを搭載しており、最大200件の無線端末をWPA/WPA2エンタープライズ認証(EAP-PEAP(MSCHAPv2)のみ、MACアドレス/接続SSID制限対応)が可能です。また、外部RADIUSサーバーにも対応し、IEEE802.1Xで定義される次のEAP認証方式が利用可能です。
IEEE802.1X EAP認証 | EAP-TLS, EAP-TTLS/MSCHAPv2, PEAPv0/EAP-MSCHAPv2, PEAPv1/EAP-GTC, EAP-SIM, EAP-AKA, EAP-AKA Prime, EAP-FAST |
---|
○マルチSSID
SSID*は、各周波数帯で各8個、合計16個が利用可能です。SSID毎に認証方式、暗号化方式、IEEE802.1QのタグVLANとの関連付けが設定でき、それぞれに別々のMACアドレスが割り当てられます。
- *Service Set Identifierの略、無線LANの接続先のアクセスポイントもしくはネットワークを識別するための名前。
2. 厳選した管理機能
『WLX202』は、コマンドラインインターフェースを廃し、すべての設定をGUIで行います。業界標準の管理プロトコルであるSNMPに対応しながら、複数台の有線LAN/無線LANの構築、運用などの効率向上を可能とするヤマハ独自の管理機能を搭載しています。
図 WLX202のWeb設定画面例(5GHzの基本設定)
○無線LANコントローラー 「WLX302」に搭載された、無線LANコントローラー機能を『WLX202』にも搭載しました。コントローラーとして設定した『WLX202』から最大15台の『WLX202』を一つのグループとして設定・管理することができます。
図 無線LANコントローラー
○L2MSスレーブ
ヤマハが推進する「LANの見える化」に対応するためL2MSスレーブ機能を搭載しました。例えば、L2MSコントローラーを搭載する「RTX1210」のLANマップから、有線LAN/無線LANの配線状態や端末状態の把握や監視が可能です。なお、『WLX202』に対応したL2MSコントローラーを有するヤマハルーターなどのファームウェアは、順次公開します。(RTX1210、RTX810、NVR500、FWX120、SWX2300にて対応予定)
- ※L2MS(Layer 2 Management Service)は、ヤマハ独自のLAN製品の連携機能で、L2MSコントローラーからL2MSスレーブの状態把握や設定などを可能にします。
図 L2MSスレーブ(RTX1210のLANマップからWLX202状態を表示)
3. 設置環境に馴染むデザイン
『WLX202』は、オフィスだけでなく商業施設など様々な環境に馴染むようなデザインを目指し、存在感を抑えた薄くフラットな筐体を採用しました。デザインは、無線LANアクセスポイントと同じように電波を発信/受信する気象用ドップラー・レーダー(レーダー・ドーム)をモチーフとし、「白い多角形で構成される多面体」でコンパクト感を演出しました。壁や天井に設置後、LANケーブルなどの配線回りの見栄えも配慮しています。
図 設置イメージ(左:壁掛け、右:天井)
図 ケーブルカバー部分
WLX202の電源オプション
『WLX202』は電源アダプターを同梱していません。お客様の利用環境に合わせて、IEEE802.3afに対応した給電機器、もしくは専用電源アダプターが必要です。
○PoE給電に対応したスマートL2スイッチ「SWX2200-8PoE」
150Wクラスの高出力電源を搭載し、IEEE 802.3at/3afに準拠したスマートL2スイッチです。L2MSスレーブ機能により、L2MSコントローラーからの設定や管理が可能です。複数台のPoE受電機器に給電する場合に有効です。
○PoEインジェクター「YPS-PoE-AT」
IEEE 802.3at/afに準拠したPoEインジェクターです。LANケーブルに電力を重畳(ちょうじょう)することで、対応するPoE受電機器に、LANケーブル経由で電力を供給することができます。ファンレスながら0℃~50℃の動作環境条件温度に対応し、また、設置用のマグネットを標準装備しました。少数のPoE受電機器に給電する場合に有効です。
図 PoEインジェクターの利用イメージ(ラックマウント)
YPS-PoE-AT(2台)をYMO-RACK1Uにマグネットで装着し、19インチラックにマウントするイメージです。なお、写真の左は「RTX1210」です。
○電源アダプター「YPS-12HT」
動作環境条件温度が『WLX202』と同じ0℃~50℃に性能向上した『WLX202』専用の電源アダプターです。
WLX202を使用したソリューション例
(1) 多店舗(小規模×多拠点)
(2) 小規模オフィス
WLX202 主な仕様
赤字は、差分点です。
項目 | WLX202 | 【参考】WLX302 |
---|---|---|
希望小売価格(税抜) | 39,800円 | オープン価格 |
JAN コード | 49 57812 60098 9 | 49 60693 23707 6 |
LAN ポート | 1ポート(10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T、ストレート/クロス自動判別) | |
コンソールポート(設定用) | メンテナンス用途のため、ご使用いただけません | 1ポート(RJ-45)※2 |
Flash ROM | 256MB(ファームウェア:1組、コンフィグ:1組) | |
RAM | 128MB | 256MB |
アンテナ | 2.4GHz帯/5GHz帯兼用アンテナ2本を本体に内蔵 | 2.4GHz 帯用×2本、5GHz 帯用×2本を本体に内蔵 |
MIMO方式 | シングルユーザーMIMO(2×2、2ストリーム) | |
2.4GHz帯無線LAN規格 | IEEE802.11b/g/n(最大伝送速度300Mbps) | |
5GHz帯無線LAN規格 | IEEE802.11a/n/ac(最大伝送速度866Mbps) | IEEE802.11a/n(最大伝送速度300Mbps) |
2.4GHz/5GHz 利用 | 同時利用可能 | |
5GHz 対応周波数帯 | W52/W53/W56 | |
アクセス方式 | インフラストラクチャーモード、WDSモード | |
接続端末数 | 5GHz帯:推奨30台、2.4GHz帯:推奨30台、推奨60台 | 5GHz帯:最大50台、2.4GHz帯:最大50台、最大100台 |
認証方式 | オープン、PSK、WPA/WPA2 パーソナル、WPA/WPA2 エンタープライズ | |
暗号化方式 | CCMP(AES)、TKIP、WEP※3(64bit/128bit) | |
マルチ SSID | 5GHz帯:8個、2.4GHz帯:8個、合計16個 | |
セキュリティー機能 | プライバシーセパレーター、Any接続拒否、MACアドレスフィルタリング(1VAPあたり256件)、パスワード設定、接続台数制限、送信出力調整機能、ステルス SSID | |
タグ VLAN(IEEE802.1Q) | ○ | |
管理プロトコル | SNMP(v1) | |
ファームウェアの更新 | Web GUI(HTTP) リビジョンアップ、Web GUI からのローカルファイル指定によるリビジョンアップ | TFTPからのリビジョンアップ、Web GUI からの(HTTP)リビジョンアップ |
内蔵RADIUS サーバー | 簡易型(最大200件、EAP-PEAP(MSCHAPv2)のみ、MACアドレス/接続SSID制限対応) | |
外部RADIUSサーバー対応 (IEEE 802.1X EAP認証) |
EAP-TLS、EAP-TTLS/MSCHAPv2、PEAPv0/EAP-MSCHAPv2、PEAPv1/EAP-GTC、EAP-SIM、EAP-AKA、EAP-AKA Prime、EAP-FAST | |
ロギング機能 | メモリに蓄積、SYSLOGでの出力 | |
設定手段 | Web 設定画面(HTTP)によるダウンロード/アップロード、ヤマハルーターのWeb GUI/コマンドによるバックアップ | コンソール、TELNET、Web設定画面、TFTPによるダウンロード/アップロード、ヤマハルーターのWeb GUI/ コマンドによるバックアップ |
機能 | QoS(WMM[Wi-Fi Multimedia])、DHCP クライアント、DHCP サーバー、NTP クライアント | QoS(WMM[Wi-Fi Multimedia])、DHCP クライアント、DHCP サーバー(予定)、メール通知機能、NTP クライアント、スケジューリング機能 |
L2MSコントローラーによる集中管理※1 | L2MSコントローラーからの設定変更、コンフィグの保存/復元、ゼロコンフィグ機能 | |
拡張機能 | 無線LANコントローラー機能(管理可能台数は、最大15台)、範囲指定型自動チャンネル選択機能、自動チャンネル変更機能、電波出力自動調整機能 | 無線の見える化ツール、無線LANコントローラー機能(管理可能台数は、最大49台)、範囲指定型自動チャンネル選択機能、自動チャンネル変更機能、電波出力自動調整機能 |
状態表示ランプ | 前面:3(POWER、WLAN、SLAVE) | 上面:7(POWER、STATUS、INFO、LAN、2.4GHz、5GHz、SLAVE) |
動作環境条件 | 周囲温度0~50℃、周囲湿度15~80%(結露しないこと) | 周囲温度0~40℃、周囲湿度15~80%(結露しないこと) |
最大消費電力 | 8.3W | 11W |
最大消費電流 | 電源アダプター:AC100V(50/60Hz) 0.2A※4、PoE (IEEE802.3af 準拠):DC36~57V 0.2A | 電源アダプター:AC100V(50/60Hz) 0.2A※5、 PoE (IEEE802.3af 準拠):DC36~57V 0.3A |
発熱量 | 29.9kJ/h | 39.6kJ/h |
筐体 | 上面、底面共:プラスチック筐体、ファンレス | 上面:プラスチック筐体、底面:金属シャーシ、ファンレス |
電波障害規格、 環境負荷物質管理 |
VCCIクラスA、RoHS対応 | |
外形寸法 | 170(W)×37(H)×210(D)mm(突起部含む) ※平置き、壁掛け、天井設置が可能 |
160(W)×40(H)×178(D)mm(突起部含む) ※平置き、壁掛け、天井設置が可能 |
質量 | 本体430g(付属品含まず)、マウントキット一式245g、 電源アダプター(別売)170g |
本体670g(付属品含まず)、マウントキット一式190g、 電源アダプター(別売)170g |
付属品 | 冊子(取扱説明書(保証書含)、WLX202無線設定ガイド)、マウントキット | 冊子(はじめにお読みください、「WLX302」無線設定ガイド、保証書)、CD-ROM、マウントキット |
オプション | 電源アダプター(YPS-12HT)、PoEインジェクター(YPS-PoE-AT) | 電源アダプター(YPS-12V)、PoEインジェクター(YPS-PoE-AT)、RJ-45 コンソールケーブ(YRC-RJ45C) |
デフォルト IP アドレス | 192.168.100.240 |
- ※1 アクセスポイント制御機能をサポートするL2MSコントローラーが別途必要です。
L2MS(Layer2 Management Service)は、ヤマハ独自のLAN製品の連携機能。L2MSコントローラーのGUI/コマンドなどを通じて、L2MSスレーブの状態把握や設定などが行えます。 - ※2 別売りのRJ-45 コンソールケーブル「YRC-RJ45C」をご使用ください。
- ※3 WLX202のWEPは、各周波数帯に付き1つのVAP(SSID)でのみ利用可能です。ただし、初期ファームウェアでWEPを使用する場合には、マルチSSIDでは使用できません。
- ※4 WLX202は、必ず別売りの電源アダプター「YPS-12HT」をご使用ください。
- ※5 WLX302は、必ず別売りの電源アダプター「YPS-12V」をご使用ください。
YPS-PoE-AT 主な仕様
項目 | YPS-PoE-AT |
---|---|
希望小売価格(税抜) | 15,800円 |
JANコード | 49 57812 60456 7 |
LANポート数 | 2 |
PoE給電可能ポート | 1 |
PoE規格 | IEEE802.3at |
給電方式 | Alternative B |
最大給電能力 | 30W |
対応PoE受電機器 | IEEE802.3af規格またはIEEE802.3at規格に準拠したPoE受電機器 |
動作環境条件 | 周囲温度0~50℃、周囲湿度15~80%(結露しないこと) |
電源 | AC100~240V(50/60Hz)※1、電源内蔵(電源スイッチなし)、 電源インレット(3極コネクター、C14タイプ) |
最大消費電力(皮相電力)最大消費電流、発熱量 | 34W(60VA)、0.6A、123kJ/h |
筺体 | 金属筐体、底面マグネット(本体取り付け済み)、ファンレス |
電波障害規格、環境負荷物質管理 | VCCIクラスA、RoHS対応 |
外形寸法 | 96(W)×42(H)×180(D)mm(突起物を含む) |
質量 | 0.6kg(付属品含まず) |
状態表示ランプ(前面) | POWER、PoE |
付属品 | 電源ケーブル(AC100V専用、アースコード付き)、電源抜け防止金具、 取扱説明書(保証書含) |
- ※1 付属の電源ケーブルを使用する場合は、日本国内AC100Vのみ使用可能です。
YPS-12HT 主な仕様
赤字は、差分点です。
項目 | YPS-12HT | 【参考】 YPS-12V |
---|---|---|
希望小売価格(税抜) | 5,000円 | 4,800円 |
JAN コード | 49 57812 60534 2 | 49 60693 23687 1 |
動作環境条件 | 周囲温度0~50℃、周囲湿度15~90%(結露しないこと) | 周囲温度0~40℃、周囲湿度15~90%(結露しないこと) |
定格入力 | AC100V 50/60Hz | |
定格出力 | DC12V 2A | |
ケーブル長 | 2m | |
質量 | 170g | |
対応製品 | WLX202 | WLX302、NVR500、RT58i |
※2015年12月現在の情報です。外観、仕様および機能の名称は、予告なく変更することがあります。
※文中の商品名・社名等は、当社や各社の商標または登録商標です。
この件に関するお問い合わせ先
■報道関係の方のお問い合わせ先
- ヤマハ株式会社
- 広報部 宣伝・ブランドマネジメントグループ 窪井、千葉
〒108-8568 東京都港区高輪 2-17-11
TEL:03-5488-6605
FAX:03-5488-5063
■一般の方のお問い合わせ先
- ヤマハ株式会社
- ヤマハルーターお客様ご相談センター
〒430-8650 静岡県浜松市中区中沢町10-1
TEL:03-5651-1330
FAX:053-460-3489
ホームページURL
http://jp.yamaha.com/products/network/
http://www.rtpro.yamaha.co.jp/
※このニュースリリースに掲載されている製品情報や問い合わせ先などは、発表日現在の情報です。
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