2016年09月01日

好評を得ている「TFシリーズ」にコンパクトなラックマウントタイプが登場

ヤマハ デジタルミキサー『TF-RACK』

− より幅広い現場で直感的かつスムーズなオペレーションを実現、2016年12月発売 −

[ 画像 ] ヤマハ デジタルミキサー『TF-RACK』 2016年12月発売
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ヤマハ デジタルミキサー『TF-RACK』
2016年12月発売

ヤマハ株式会社は、プロフェッショナルオーディオ機器の新製品として、デジタルミキサー『TF-RACK』を2016年12月より発売します。

品名 品番 価格 発売日
ヤマハ デジタルミキサー TF-RACK オープンプライス 2016年12月

当社は、1987年に初のデジタルミキサー「DMP7」を発売以来、幅広い分野におけるデジタルミキサーの普及を牽引してきました。小規模のイベントやホール・野外などの大規模コンサート、音楽制作や設備向けなど、さまざまな用途に対応する幅広いラインアップを揃えており、音質・操作性・機能、そして信頼性の全てにおいて、世界的に高い評価を受けています。

このたび発売する『TF-RACK』は、2015年6月に発売した「TFシリーズ」(TF5/TF3/TF1)に追加となるコンパクトなラックマウント型モデルです。革新的な操作性で熟練のエンジニアからミキシングを学び始めたオペレーターまで幅広いユーザー層から好評を得ている「TFシリーズ」の特長を継承しながら、EIA規格19インチ標準ラックにマウントできるコンパクトな3Uサイズを実現しました。

『TF-RACK』は、タッチパネルによる直感的なユーザーインターフェース「TouchFlow OperationTM」などにより、スペースに制限がある会場や演目においても直感的かつスムーズな操作性を提供し、可搬性にも優れるため素早いセッティングと快適なオペレーションを行うことが可能です。

また、『TF-RACK』の発表に伴い、「TFシリーズ」全機種共通のファームウェア「TF Firmware V3.0」をリリースします。「TF Firmware V3.0」では『TF-RACK』への対応だけでなく、使用ユーザーごとに機能アクセス制限の設定が可能なUser Accountなど便利な機能を追加し、今まで以上に使いやすく、幅広いシーンで活用できます。

詳細は以下の通りです。

1.「TFシリーズ」の優れた操作性を継承したラックマウント型デジタルミキサー

『TF-RACK』は「TFシリーズ」と同様に、1つのノブを操作するだけで最適なコンプレッション効果を得られる「1-knob COMPTM 」や、1ノブの簡便さをイコライザーに拡張した「1-knob EQTM」、各入力信号のゲインを最適化できる「GainFinderTM」など、シンプルな操作で音作りを可能にする機能を多数搭載しています。
また、数々のマイクメーカーやサウンドエンジニアとの協業により生まれた実用的なプリセット「QuickPro PresetsTM」も搭載。楽器やマイク入力に加え、新たにULTIMATE EARS社のインイヤーモニター商品群にも対応し、それぞれの楽器や出力先に最適化されたプリセットから選択するだけで、ミキシングを学び始めたオペレーターにも扱いやすく、熟練エンジニアにとっても作業時間の短縮に役立ちます。
さらに、これらやプリアンプを含む全てのミキシングの設定を保存したシーンメモリーを読み込むだけで、ライブやイベントの演目に合わせて瞬時に設定を切り替えることもできます。『TF-RACK』の設定ファイルは、コンソール型の「TFシリーズ」(TF5/TF3/TF1)と互換性があるため、リハーサルスタジオではコンソールを用いてデータを作成し、実際の現場ではラックマウント型の『TF-RACK』を持ちこんで使用することも可能です。ラック収納時・運搬時にもスペースを取らず、イベントPAから設備用途 まで幅広い用途で活躍します。

2.ヤマハならではのナチュラルなサウンドと豊富なエフェクト

音質にとって重要なプリアンプには、ヤマハのハイエンドレコーディング機器で定評のあるD-Preマイクプリアンプを搭載。入力ソースの持つニュアンスを損なうことなく、忠実に原音を再現します。
また、ライブやレコーディング現場で定番のSPXエフェクトを搭載。リバーブやディレイはもちろん、フランジャーやコーラスといったモジュレーション系エフェクトや3バンドのマルチバンドコンプレッサーなど、19プログラムを用意しています。

3.『TF-RACK』とシームレスに連携する各種アプリケーション

『TF-RACK』は、「TFシリーズ」と同様にミキサー本体とシームレスに連携し、どのデバイスを使用しても同じ感覚で操作できる3つのアプリケーション、「TF Editor」「TF StageMix」「MonitorMix」に対応しています。
PC/Mac用アプリケーションの「TF Editor」は、各種パラメーターの編集やシーン/プリセットデータの管理、キーボードによるチャンネルネーム入力などの機能を備え、時間や場所を問わずオフラインでの事前準備を効率よく行うことができます。
また、「TFシリーズ」のワイヤレスコントロールを可能にするiPad用アプリケーション「TF StageMix」を使用することで、客席やモニタースピーカー前などのリスニングポジションで音を聴きながらのリモートミックスを行うことができます。コンソールの近くに置いて本体ユーザーインターフェースを拡張することも可能です。
さらに、「TFシリーズ」のAUXミックスをワイヤレスでコントロールできる「MonitorMix」は、iPhone / iPod Touchに加え、Android端末にも対応します。最大10台まで同時使用が可能で、各演奏者が手元で自分のモニターミックスを作ることができます。

[ 画像 ] 「TF StageMix」(使用イメージ)
「TF StageMix」
(使用イメージ)
[ 画像 ] 「MonitorMix」(使用イメージ)
「MonitorMix」
(使用イメージ)

4.「TFシリーズ」と同一のタッチパネルを搭載し、本体のみでもフルコントロール可能

タッチパネルに最適化した直感的なユーザーインターフェース「TouchFlow OperationTM」により、音を直接触るように素早く流れるようなミキシングを行うことが可能です。「TFシリーズ」と同一のタッチパネルを搭載しており、デジタルミキサーを使用したことがある方だけでなく、アナログミキサーを使用している方や今までミキサーを触ったことがない方でも短時間で操作方法を習得することができます。
フェーダー画面など、指で直接操作することを前提にデザインされた画面により本体のみでもフルコントロール可能で、タッチパネル周辺に配置されたTOUCH AND TURNノブ、USER DEFINED ノブ等の操作子と組み合わせて、スムーズで緻密な調整を行うことも可能です。

5.豊富な入出力拡張性

『TF-RACK』の背面にはコンパクトながら多くの入出力端子を装備。3Uサイズの本体だけでも幅広いアプリケーションに対応可能です。
また、オプションのDante入出力カード「NY64-D」とI/Oラック「Tio1608-D」を用いることで、幅広い用途に柔軟に対応することができます。シンプルな設定で高音質なステージボックスシステムの構築が可能です。

一般仕様

ミキシングキャパシティ Input Channels 40 (32 mono + 2 stereo + 2 return)
Main Buses 3 (Left, Right + SUB)
Aux Buses 20 (8 mono + 6 stereo)
Groups 8 DCA Groups
I/Oコネクター Inputs 16 mic/line (XLR/TRS combo) + 1 stereo line (RCA pin)
Outputs 16 (8 XLR + 8 TRS phone)
Expansion Slot 1(NY64-D専用)
シグナルプロセッサー 8 Effects + 10 GEQ
録音/再生機能 PC/Mac (USB2.0) 録音34トラック
再生34トラック
USBストレージデバイス 録音2トラック(USBハードディスク/SSD)
再生2トラック(USBハードディスク/SSD/フラッシュメモリ)
サンプリング周波数 *1 内部クロック 48kHz、Dante Clock:48kHz, 44.1kHz (NY64-D 使用時)
シグナルディレイ Less than 2.6 ms, INPUT to OMNI OUT, Fs=48 kHz
周波数特性 +0.5, -1.5 20Hz-20kHz, refer to +4dBu output @1kHz, INPUT to OMNI OUT
全高調波歪率 *2 Less than 0.05% 20 Hz-20 kHz @+4 dBu into 600 Ω,
INPUT to OMNI OUT, Input Gain=Min.
ハム&ノイズ *3 -128 dBu typ., Equivalent Input Noise, Input Gain=Max.,
-85 dBu, Residual output noise, ST master off
ダイナミックレンジ 110 dB typ., DA Converter,
108 dB typ., INPUT to OMNI OUT, Input Gain=Min.
クロストーク@1kHz *4 -100 dB, adjacent INPUT/OMNI OUT channels, Input Gain=Min.
寸法 (W×H×D), 質量 480mm × 132mm × 409mm、9.2kg
消費電力 85W
電源条件 AC100-240V 50/60Hz
温度範囲 動作温度範囲:0~40°C 保管温度範囲:-20~60°C
付属品 クイックガイド、 電源コード、ゴム脚 、
Nuendo Live(ソフトウェアおよびUSB-eLicenser)
別売オプション Dante入出力カードNY64-D、 フットスイッチ (FC5)
  • *1 Pull up/down はサポートしていません。
  • *2 全高調波歪率の測定は80kHz, 18dB/Octのフィルターを用いています。
  • *3 ハム&ノイズレベルの測定にはA-Weight フィルターを用いています。
  • *4 クロストークの測定には 22kHz, -30dB/Octのフィルターを用いています。

アナログ入力規格

入力端子 ゲイン 入力インピーダンス ソースインピーダンス 入力レベル 使用コネクター
感度 *1 規定レベル 最大ノンクリップレベル
INPUT 1-16 +66dB 7.5kΩ 50-600Ω Mics or 600Ω Lines -82dBu
(61.6μV)
-62dBu
(0.616mV)
-42dBu
(6.16mV)
Combo Jack
(XLR-3-31 type *2 or TRS phone *3
(Balanced)
-6dB -10dBu
(245mV)
+10dBu
(2.45V)
+30dBu
(24.5V)
ST IN - 10kΩ 600Ω Lines -30dBV
(31.6μV)
-10dBV
(316mV)
+10dBV
(3.16V)
RCA Pin Jack
(Unbalanced)
  • *1 感度とは、すべてのフェーダーとレベルコントロール類を最大に設定したときに、+4dBu (1.23V) または規定レベルを出力するために必要な入力レベルです。
  • *2 XLR-3-31 コネクターはバランスタイプ(1=GND、2=HOT、3=COLD) です。
  • *3 TRS phoneコネクターはバランスタイプ(Tip=HOT, Ring=COLD, Sleeve=GND) です。
  • *4 すべての仕様において、0dBu= 0.775Vrms です。
  • *5 INPUT 端子には、端子ごとに本体ソフトウェアからON/OFF設定可能な+48V DC(ファンタム電源)が搭載されています。

アナログ出力規格

出力端子 出力インピーダンス 負荷インピーダンス 出力レベル 使用コネクター
規定レベル 最大ノンクリップレベル
OMNI OUT 1-8 75Ω 600Ω Lines +4dBu
(1.23V)
+24dBu
(12.3V)
XLR-3-32 type
(Balanced) *1
OMNI OUT 9-16 TRS phone
(Balanced) *2
PHONES 100Ω 40Ω Phones 3mW *4 75mW Stereo Phone Jack
(Unbalanced) *3
  • *1 XLR-3-32 コネクターはバランスタイプ(1=GND、2=HOT、3=COLD) です。
  • *2 TRS phoneコネクターはバランスタイプ(Tip=HOT, Ring=COLD, Sleeve=GND) です。
  • *3 Stereo Phone Jackコネクターはアンバランスタイプ(Tip=LEFT、Ring=RIGHT、Sleeve=GND)です。
  • *4 PHONES LEVEL ノブを最大位置から16dB 低い位置にした場合の値です。
  • *5 すべての仕様において、0dBu= 0.775Vrms です。
  • *6 DA コンバーターはすべて24 ビットリニア/128 倍オーバーサンプリングです。

デジタル入出力規格

端子 フォーマット データ長 オーディオ 使用コネクター
USB (TO HOST) USB 24bit 34ch input / 34ch output, PCM USB (B type)
iPad USB - 再生:MP3(MPEG1 Layer3)/WAV
録音:WAV
USB (A type)

コントロールI/O 規格

端子 フォーマット レベル 使用コネクター
NETWORK IEEE802.3 10BASE-T/100Base-TX RJ-45
FOOT SW - - TS Phone
[ 画像 ] ヤマハ デジタルミキサー『TF-RACK』リアパネル
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ヤマハ デジタルミキサー『TF-RACK』リアパネル
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